はじめに

 

はじめに

 

 

 本書は、中国伝統風水による建物の吉凶の判断の仕方をどうやって学ぶか?そして、私がどう考えているかをメインに紹介しています。本書を読んで鑑定ができるようにはなりません。

 

風水は流派を問わずどれも中国起源ではないかと思われがちです。実は、そうではありません。インドにはヴァーストゥという固有の風水があります。日本においては明治時代から始まった気学があり「家相占い」として活用されてきました。かつては風水という位置づけではありませんでした。

 近年、この家相も風水というようになったために本来の中国伝統風水と区別のつかないのが日本の事情です。中国伝統風水には鬼門はありません。ゆえに北東の方位は何百年経過しても凶方位ではありません。正中線は論じません。

本書で紹介する風水は海外でフライング・スターと翻訳されている玄空飛星派の風水です。まだまだ名称すらご存じでない方が多いのが日本の実情です。

日本語で書かれた玄空飛星派風水は増えてきましたが欧米の英訳本に比べれば僅少という残念な状況です。もっと増えてほしいと考え玄空飛星派風水を日本国内に広める目的で書かれたのが本書です。

 

玄空飛星派風水って何?初耳という方のためイメージというより雰囲気だけまずはちょっとだけ体験してください。

 

一例をあげると次のように論じられます。今は理解できなくともかまいません。そもそも数秒でわかるわけありません。すぐ理解できる内容ほど効果がないものです。おそうじ風水がそれです。

 

では、ちょっと準備体操かわりに次を読んでください。

 

2004年以降に新築で、丑坐未向(西南が前で、北東が後)の建物において北東は寝室などには大吉と判断されます。裏鬼門である西南は玄関としては大吉です。ただし、2024年から20年間は、それぞれにおいて吉祥をもたらした「北東にある人に関する山星8、西南にあった財に関する水星8」は力を失います。したがって北東の寝室は良い風水でなくなり病気になったりします。鬼門だからではありません。この場合は山星9のある部屋に寝室にします。北東のお部屋は別の活用をします。』

という感じです。水星・山星って何?わからない!ご心配なく第〇章で解説しています。

 

それからマスコミに登場する一連の風水は中国伝統風水ではありません。気学の家相を自由にアレンジしたものです。中国伝統風水では、パワーストーンは活用しません。盛り塩もありません。ラッキーカラーは重視しません。風水グッズは歴史の中で一部の流派だけが活用しているだけです。正統派風水は亀やコインなので所謂、風水グッズは一切使いません。むしろ、鑑定のおり見かけたら撤去させます。(勿論、他人の財産ですから捨てません。押入れにしまうか、ただの置物という位置づけにするだけです。)

 

以上のことをカルチャー教室などでお話しするとTVや雑誌でみた風水をイメージした方は自分が思っていた風水とはぜんぜん違うのでカルチャー・ショックを受けていることが多いです。それだけアレンジされている風水が多いといえます。

 

ここでお断りしておきます。ごっちゃになっているので区分けをしているだけで気学を否定しているわけでありません。もちろん、区分けというより旧民主党与党時代の仕分けみたいに切り捨てる必要のある風水は存在します。ここでは、それは目的ではありません。注意として喚起している程度です。

 

これらの和風風水は、新築の折、へんな間取りになり設計士さんからたいへんなブーイングを招いています。私の場合は、生活導線はもちろん日当たりも重視し快適な生活空間をもたらすことを前提に鑑定しています。私の場合は、あくまでも住む人間のご意向が主体の間取り図です。鑑定ご依頼者が、私の鑑定説明をきいても小さな風水的欠陥程度なら相談者自身の生活ポリシーを優先させたい場合においてまで制止しません。

ただし、「何年何月ごろ、この間取りにおいては凶事象としてこのようなことが起きます。これは私の風水指導が悪かったからではありません。」と事前に説明し納得してもらっています。ゆえにクレームは少ないです。

 

そもそも100点満点の風水は実現するわけがありません。でも、出る釘は打たれる。幸せすぎては他人の心の痛みがわからない人間になる可能性があります。人間として修業ができるのなら理論上は風水NGでも住まいに存在してもいいのです。むしろ御魂磨きになるのですから存在すべきです。

人はこのため神約束で生まれ変わり輪廻転生を繰り返します。四柱推命で誕生日により、今世の修業のテーマがわかります。これに沿って風水を活用しましょう。棚ぼた開運ばかり連呼され誤解が多いのが実情なのは残念です。

 

方位には24方位あります。これらの方位について全てを語るには1冊の本では無理です。したがって、本書では日本において一番多い日当たりを重視した南向きの建物に限定して正しい風水の在り方を解説していきます。玄空飛星派風水が解説のメインですが玄空飛星派風水の専門書ではありません。

正しい風水を把握して人生の明るいステージに出てほしい。

 


 

2021年辛丑年 仙台の事務所にて

 著者 佐東 陽達(さとう たかみち)

 


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